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Days & Stories

オペルのギャラリー&レストラン

2023.03.07 キッチンジャーナリスト 本間美紀

【本間美紀のコラム 2023/03/07】

コロナ禍でも連続してヨーロッパに旅している幸運な私。2月のドイツ、フランス行きは少し長めの日程となった。その旅行記の最終回。
前回のパリから戻って、そのままドイツの家族とディナーに行ったお話。

若い頃に仕事で知りあい、20年以上家族のように仲良くしているドイツの家族とディナーに行った。いわばドイツの両親にあたるようなライナーとアナは70代で、コロナ禍でもう会えないかと心配していた。
だからチャンスがあれば会いたい!と前もって連絡を入れていた。

ライナーとアナが予約してくれたのがとても面白いレストラン。ドイツ車のOPELの創業者の邸宅を改装した、現代美術と写真のアートセンターに併設したイタリアンレストラン「Opelvillen Restaurant」(オペルヴィーレンレストラン)。

ライナーはこの20年、いつもドイツを知る場所に連れて行ってくれる。
過去にはラインガウのワイナリーや小さな古城のプチホテル、ヘッセン州にゆかりある歴史遺産や、映画「薔薇の名前」のモデルになった修道院でお食事したり、歴史を学ぶ。

二人の家にも何度も泊まっていて、ほとんど実家状態。自宅のキッチンはポーゲンポールで、一緒にドイツの家庭料理をつくったり、ライナーとアナから学んだドイツの文化はどれくらいあるだろうか!今回の再会は涙が出そうなほどうれしかった。

レストランの横には打って変わってモダンな建築のアートと写真のギャラリーが建ち、中ではつながっている。

展覧会の案内のグラフィックとカラーがすでに好み!

過去の展示会のポスターも掲示されている。パキッとしていて、どこか無感情なドイツのデザイン。

そんなモダングラフィックを眺めながら、奥に進むとレストランがある。

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