「ロイヤルファニチャーコレクション」で展示を行っているのは、建築家の沖津雄司氏。モビールでバランスを保った複数のレンズにLED照明を組み合わせたインテリアオブジェ「FOCUS」の製品版が日本初公開されています。
この作品は、2018年にミラノサローネサテリテに個人で出展したところ、フランスの照明ブランドDCW éditions PARISの目に留まり、製品化されることになったそう。フランスではすでに販売が開始されていますが、日本仕様の製品が「デザイナート トーキョー」の開催に合わせ、DCWの日本代理店である「ロイヤルファニチャーコレクション」にて初公開となりました。
沖津氏がミラーを使って構成した空間で、レンズが周囲を映しながらゆらゆら揺れる様子を眺めていると、不思議な浮遊感が味わえます。「昼間もきれいですが、夕方や夜になると、また違った美しさが味わえますよ」と沖津氏。先日、とあるフランスのお城が5セット購入したそう。沖津氏の目下の願いは、「ぜひお寺に飾ってみたいですね。枯山水の庭や障子、畳などがレンズに映るところを見てみたいです」。
このエリアのトリは、外苑西通り沿いにある「アクタス 青山」。「美しい暮らしのための椅子と植物」というテーマの展示が行われています。
エントランスホールに並ぶのは、アクタスのバイヤーが世界中の椅子のなかからセレクトした、国境も時代も超えて愛されるチェア。ずらりと並ぶ名作椅子の中には、「将来、仲間入りを果たしてほしい」という願いを込めて、アクタスの「FOUR」もラインナップ。当サイトでも以前ご紹介した、ダイニングにもワークにも似合う椅子として発売されました。
店内中央には、確かなキュレーションでその名が知られる「松竹園」の海外植物バイヤーを務める竹岡篤史氏が厳選した、希少性が高く美しいたたずまいの植物がずらり。初めて見る植物も多く、出生国や分類などを一つずつ確かめたくなります。
時間を忘れて美しい椅子と植物に見入ったところで、外苑前エリアのインテリア巡礼は終了。お疲れ様でした!
取材・文=安藤菜穂子(アソシエートライター)
●デザイナートトーキョーの見どころはこちらでも読めます
DESIGNART TOKYO 2022(デザイナート トーキョー2022)開催概要
会期:2022年10月21日(金)~10月30日(日)
エリア:表参道・外苑前/原宿・明治神宮前/渋谷/六本木/銀座
主催:デザイナート トーキョー実行委員会
展示数:92
参加クリエイター・ブランド数:約300名
発起人:青木昭夫(MIRU DESIGN)/川上シュン(artless)/小池博史(NON-GRID・IMG SRC)/永田宙郷(TIMELESS)/アストリッド・クライン(Klein Dytham architecture)/マーク・ダイサム(Klein Dytham architecture)
・出展作品一部購入可能。
・開場日時は展示により異なります。
・新型コロナウイルスの影響により一部内容に変更が発生する可能性がございます。