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ambiente2019 03

アンビエンテで見たバウハウス

2019.02.21 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●そして2020年のアンビエンテは?

2020年の開催は2月7日から11日まで。

まず8年前から続いたパートナーカントリー制度は使命を終え、今年で一区切りとなるそうです。イタリア、日本、イギリス、デンマーク、オランダ、フランス、アメリカ、インドと過去を振り返ってみると、アジアから選ばれたのは日本だけでした。アンビエンテの姉妹見本市である東京の「インテリアライフスタイル」との関わりも強いでしょう。新しい方法で「The world comes to ambiente」を引き続き提唱していくそうです。

ダイニングのゾーンは、ホテルやレストラン、ケータリング事業用の食器やキッチン用品のジャンルは2020年から「ホレカ」というジャンルとしてホールが独立するというのも大きなニュースです。

2019 Ambiente

とはいえ日用品のデザインがすでに飽和状態にきていることは間違いありません。これはアンビエンテだけではなく、パリの「メゾン・エ・オブジェ」、シカゴの「インターナショナルハウスウェアショー」など、消費財の見本市では同じようなことが起こっていると想像されます。会場では「ホールを絞ってでも、本当に選りすぐりのものを見られる見本市にしてほしい」という声もありました。

さらにグローバルリソーシングとして新興国が、世界のデザインの作り手を目指すOEM対応のゾーンが増えそうです。かつてはドイツデザインが強かった見本市ですが、今年のインドに象徴されるように、今後は世界の多様な国からの参加によって多様化しそうな予感がします。

 

取材・文/本間美紀 Reported by Miki Homma/journalist

リアルキッチン&インテリア著者 早稲田大学第一文学部卒業後、インテリアの専門誌「室内」編集部に入社。独立後はインテリア視点からのキッチン、家具、住まい、家電、キッチンツールまで、デザインのある暮らしの取材を得意とし、建築家住宅の取材は300件以上、ユーザーとメーカー、両サイドからのインタビューを重視し、ドイツ、イタリア、北欧など海外取材も多く、セミナー活動も増えている。著書に「デザインキッチンの新しい選び方」(学芸出版社)「リアルキッチン&インテリア」(小学館)

【視察・出展の問い合わせ】
メッセフランクフルトジャパン
海外見本市チーム TEL:03-3262-8444
https://ambiente.messefrankfurt.com

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