アーティスティックなキッチンだから、実際に使うのが怖いような気がする。そんな人もいるでしょう。ミノッティクチーネはその辺りも豪快です。
ミノッティクチーネでは、ミラノデザインウィーク中にワインやフードをふるまうカクテルタイムがあります。エイジング加工されたブロンズのキッチン。そこにミラノの人気パティシェがやってきました。何をやっているの? と思ったら、なんとアイスクリーム作り。
搾りたてのミルクを氷を詰めた木桶の中で回す、古来の製法! でもそんな料理法が似合うのはミノッティクチーネだからこそ。
その一方で、ミノッティクチーネが導入しているのはスイスの家電「V-zug(ブイツーク)」というブランド。日本ではほとんど知られていないと言っていいですが、今年のミラノサローネでは多くのキッチンブランドに導入されていました。
スチームをかけながら、しっとりと仕上げたタルトタタン。けれども表面のカラメルはカリッとしています。これはV-zugの温度設定で実現できる食感で、これを大勢のゲストに振る舞っていました。
最新機器で焼き上げた温かいタルトに、昔ながらの方法でつくったアイスクリームをたっぷりと添えます。
テーブルはデザイナー、クラウディオ・シルベストリンがデザインした、ひび割れの走ったような金属のデザイン。意図されたデザインでありながら、無作為のようでもあるこのテーブルも新作です。深みのある色の白ワインを振る舞われ、グラスを置いてみました。
ワイングラス一つでも、景色を生み出してしまう。そんなミノッティクチーネ。もうどれだけミラノサローネで見てきたでしょうか?
でもまだ新しい発見があるのです。
取材・文=本間美紀
Reported by Miki Homma / Journalist
minotticucine japan
TEL:03-6402-3557(平日11時~17時)
https://www.minotti-jp.com/