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REALKITCHEN&INTERIOR
リアルキッチン最新刊が発売!
こちらの、壁に埋め込まれたようなキッチンは「ハナミ」という名前です。アルベルト・ミノッティ社長が日本の家屋の建具や格子をみて、着想したキッチンです。
2018年に発表されたものですが、あらためて見て、日本の住まいにもぴったりだなと感じました。
とはいえ、そこはミノッティクチーネですから、ただのキッチンではありません。エイジング加工された真鍮のシンクとワークトップが備えられ、遠目で見たときの控えめなキッチンの姿とキッチンに向かったときの華やかさの対比が見事です。
特に工夫したというのが、引き出し部の取手のサイズのバランスと深さで、これは数学者、レオナルド・ピサーノによって研究された数式を活用したデザインだということです。
「装飾は犯罪である」─ アドルフ・ロースの言葉を忠実に守っている、ミノッティクチーネが極限まで、棚の深さと引き出しの取手のサイズを研究した成果が、美につながっています。