KITCHEN
INTERIOR KITCHEN20

ある日、私のおうちで[前編]

2020.06.01 キッチンジャーナリスト 本間美紀

──ファイルは大人のヨーロピアンモダンというような、独特のスタイルを持つキッチンや家具、ドアまでをつくりますね。

「ドアの相談をするうちに、ファイルの担当者とセンスがぴったり合うことがわかって、結局、キッチン、インテリアまで内装をすべてお任せすることにしました。家全体は工務店にお願いしていたのですが、微妙なセンスはなかなか伝わらない。上の娘を育てながら、第2子を妊娠中でしたから、自分自身では調べきれなくて、きちんとイメージが伝えられれば、下手に自分で手を出すよりも、わかりあえるプロに任せたほうが確実と感じました」

W1800×D1060mmの大きなアイランドは900mmと高め。食器や日常のこまごましたものの大半は、キッチンの中に収納でき、食器棚を兼ねています。

──明るい色目の木のワークトップは、さらさらの手触りですね。

「自然に使い込んでいける素材が好きです。アイランドのワークトップは無垢のオーク材です。厚さ25mmもあって、表面もオイルで仕上げただけ。傷がついたり、味わいが出るのが楽しみなくらいです。住まいの床も明るく板幅の広い無垢のオーク材で、イメージを合わせました」

──床とキッチンのワークトップの雰囲気を合わせるなんて、まさにインテリアとキッチンの融合ですね。なにか大きなテーマはあったんでしょうか?

「そうですね。ほんの少しのクラシックに、デンマークのテイスト。可愛い北欧というより、少しヴィンテージな感じです」

ダイニングセットはデンマークのヴィンテージ家具への憧れをテーマに、セレクトしています。FIlEはキッチンのほか、オリジナル家具も扱う会社なので、サイズや色などもイメージ通りです。

「アパレル関係など、デザインや素材に触れる仕事を続けてきました。住まいに関しては、どこの国とは言えませんが、英国、北欧、イタリア…海外のイメージはありますね。エッジーなデザインが好きだったころもあったけれど、いまはほっとできて、どこかモダンな空間に落ち着きました」

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