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Days & Stories

インテリアのボキャブラリー

2023.07.26 キッチンジャーナリスト 本間美紀

【本間美紀のコラム 2023/07/26

私のキャリアは「室内」という老舗のインテリア雑誌の編集者から始まっている。
家具も建築もインテリアも知らず、飛び込んで、真っ白な頭にたくさんの情報が飛び込んできた。

今思えばそれはどれも、一流の情報ばかりで、色あせることのないタイムレスな知的資産に育っている。基本、私はインテリア、家具の知識はひと通り、スタンダード以上のものを叩き込まれアップデートしながら、なんとか仕事をしている。

とはいえ、昨年から「リアルリビング&インテリア」という世界のインテリア、家具のブランドの最新情報をまとめる本に取り組んだ時、価値観も製品も考え方、特にコミュニケーションで使われるボキャブラリーの変化に驚いた。

そしてそういったコミュニケーションが、日本のユーザーの手元にまったく届いていないということも痛感した。

人の心の中の認識、認知が変わらないと、どんなに売り手が画期的なインテリア製品や新しい家具をすすめても、使う側の心の中に受け入れる「輪郭」がなければ、腑に落ちない。

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