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Our Home, A Private Resort
ホテルライクハウスの知的なキッチン
【本間美紀のコラム 2023/01/16】
コロナ禍が落ち着いたからか。昨年から音楽の催しへのお誘いが続いている。特に私は音楽の好みがないため、音楽に関してはかなり「白紙」で心にピンときたものに足を運ぶようにしている。
色々な人に教えてもらって、それを割と素直に受け止めるので、音楽の聴き方がわかってくるようになった(音楽は実は不得手分野)。音楽を単純に楽しむというより、文章を読むように「聴く」ことが、なんだか自分の音楽の楽しみかたになってきたように思えてきた。
そして’’プレイス’’。私にとっては聴く場所も大事。そう感じさせた2つの対照的な音楽イベントがあった。
まず昨年末、家具ブランドの「タイムアンドスタイル ミッドタウン」の店内でジャズのライブが開かれた。
ケイ赤城さんという、晩年のマイルス・デイビスのバンドでピアノを担当された方で、タイムアンドスタイルの家具の中に大きなグランドピアノが準備されているのをみた時は、ちょっと驚いた。
赤城さんのライブはコロナ前もタイムアンドスタイルで開催されていたが、その時はなんだか家具ショップでライブに行くことにピンとこなくて、足が向かなかった。でもなんだか今回のご招待には心が動いた。そう思う人が多かったのか、受付は行列ができるほど、盛況だった。
心地よい椅子やソファに体を預けて、思い思い演奏のエモーションを吸収していく聴衆たち。美しいグラスで飲みものがサーブされる。