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Days & Stories

先入観を超える

2022.07.11 キッチンジャーナリスト 本間美紀

【本間美紀のコラム 2022/ 07/11 】

先日、久々に訪ねてみて驚いたのが、東京表参道にあるドイツ・ブルトハウプのキッチンショールームだ。「今年はちょっと変わったイベントをしているの」と代表の高原真由美さんからお誘いがあって、出かけてきのだった。

中に入るとショールームはボタニカルでアンティークな雰囲気。ブルトハウプのアイコニックモデルの一つ「b2」のキャビネットに、和食器が並んでいる。

今年のブルトハウプショールームはフラワーアーキテクトの垂水圭竹さんとコラボイベントを定期的に行なっているということで、ブルトハウプのショールームは、さまざまな季節の花に装われ、和食器やアール・ヌーヴォー、アール・デコのアンティークや骨董、手工芸品の販売も行なっていた。

このショールームがある通りは「骨董通り」。立地の由来からすると、実は自然なことなのかもしれない。

ブルトハウプのキッチンというと理論的で構築的、建築と一体となるシャープなイメージで、その印象を覆すほどのインパクトがこのイベントにはあった。

実際に暮らしの中に入って、使う人のキャラクターが反映されると、そのミニマリスティックなキッチンはこんな風に暮らしの背景になるのだと、想像力をかきたてた。

それはブルトハウプというキッチンへの印象を変えるもので、自分がキッチンブランドの哲学という先入観にとらわれすぎていたことにも気づかされた。

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