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The Elevation of Gravity
ガゲナウが目指す究極の静けさ
【本間美紀のコラム 2022/07/04】
突然のお誘いがあり、週末に金沢出張に出かけた。10年ぶりくらいだろうか、、、。
金沢発の家具とショールームの新しい試みを発表する会で、その夜は加賀百万石の文化を感じさせる懐石料亭でおもてなしを受けた。明治23年創業。法被を着た男性が玄関で下足札を渡して、手際よく来客を座敷に上げていく。
私にとってはアウェイの金沢、初対面に近い人たちとテーブルにつく。影笛と呼ばれる和楽器の演奏の後、ごあいさつが始まり、タイミングよく仲居さんが料理を運んでくるほかに、芸妓さんがお茶屋から呼ばれていて金沢のことを教えてくれたり、初対面同士の来客が話が弾むように場を盛り上げてくれる。
純日本流のおもてなしは久々だった。ただこういう場で難しいのは、サービスを受けるだけではなく、こちらもそれに対して何かを返して、気持ちのいい関係が成り立つことが本当にもてなされることだとわかる。
こういった場に慣れてないとなかなか難しいのだけど、、、、。担当してくれた芸妓の唐子(とうこ)さんに、忙しい接客の間、冷たいビールを1杯を勧めて飲んでもらうだけで精一杯。「暑い日で喉が渇いていたから美味しいです」と言葉をいただいた。
話は一転するが、サービスについて考えていて思い出したことがある。サービスは無料じゃない、そんなことを痛感させられるのは海外旅行をする時だ。海外の航空会社や空港のそっけない対応に慣れると、日本の航空会社や空港の対応の丁寧さに戸惑うくらい。
とはいえ先日のイタリア出張の行き来では、過去に見なかった表示に気づいた。