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Retro design from Vienna

名建築と縁深いウィーン発のグラフィック
2022.04.06 リアルキッチン&インテリア編集部

●かつては村野藤吾の名建築でも展示

この展覧会は、まず京都国立近代美術館で昨年11月から1月まで行われ、東京の三菱一号館美術館に巡回しました。通常、東京の美術館からスタートすることが多い巡回展が、なぜ京都からスタートしたかというと、上野リチが京都で暮らした人だからに他なりません。作品も、その多くが京都国立近代美術館に所蔵されています。

上野リチ・リックス《プリント服地[野菜]》1955年頃[再製作:1987年] 京都国立近代美術館

展覧会では、ウィーン工房時代の作品、上野伊三郎と協働した設計・内装デザイン、そして晩年、建築家の村野藤吾の依頼で制作した壁画、そして没後も室内装飾に用いられたクロスやタイルなどへと、リチのキャリアを時系列で追うことができます。

上野リチ・リックス《七宝飾箱:馬のサーカスⅡ》1950年頃[再製作:1987年]京都国立近代美術館

本展は、世界初の上野リチの包括的回顧展ですが、やはり京都とのつながりは深く、かつて一度、京都で上野リチの展覧会が開かれたことがあります。それが、1987年に行われた「ウィーン工房の使者 リチ・上野=リックス展」。村野藤吾が設計し、「比燕荘」と名付けられた個人の邸宅で、壁紙や服地、七宝・ガラス製品、スケッチなどが展示されました。

「ポートレート:上野リチ・リックス」1930年代京都国立近代美術館

リチの作品も採り入れられていたという村野建築を舞台にリチの作品を鑑賞でき、しかもキュレーションを務めたのは、クリエイティブ・ディレクターの小池一子さんという贅沢な内容!タイムマシンがあったらぜひ訪れたいですね。「比燕荘」も、取り壊されてもうありません。

三菱一号館美術館(東京)

そう、展覧会は、その時期、その場に行かないと決して見られないもの。三菱一号館美術館を会場にした本展は、5月15日(日)までです。どうかお見逃しなく。

取材・文=安藤菜穂子

上野リチ:ウィーンからきたデザイン・ファンタジー展
会場:三菱一号館美術館 
会期:5月15日(日)まで 前期:4月10日(日)まで/後期4月13日(水)から(※展示替えあり)
休館日:月曜日(4⽉25⽇、5⽉2⽇、5⽉9⽇は開館)、4⽉12⽇
開館時間:10:00〜18:00 *入館は閉館の30分前まで
(祝日を除く金曜と会期最終平日、第2水曜日、開館記念日の4月6日は21:00まで)
入館料:一般 1900円
お問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
https://lizzi.exhibit.jp/

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