KITCHEN
implements kitchen

自分がほしいキッチンを作る

2018.08.07 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●家具の延長のようなキッチン

そういう意味では混じり気のない小林幹也ワールドが体感できます。繊細なデザインながら、どこか温かく、ホッとするテイストが持ち味。従来の自作のデザインからのセレクト品も置かれています。

お店は細長い空間。階段を下りるときにこんな、ハッとするシーンにも出会います。

「自分のほしいキッチンを作った」というデザイナー小林幹也さんのデザインしたキッチンはシンプルなテーブルのよう。「自分も好きな素材」というオーク材をベースにした2階。手前に置かれたテーブルとキッチンはテイストが合うようにコーディネートされ、こういった空気感もぜひ見て欲しいところ。

家具工場の「アシモノ」の技術でつくられています。アシものとはテーブルや椅子など脚のついた家具の総称で、箱を組む収納などとは違う工程で作られます。一般にキッチンは通常キャビネットを組んで作る「ハコモノ」ですから、なんとなく空気感が違うテーブルの延長のようなキッチンです。

引き出しも開けると中まで仕上げられていて、「これは特に指定しなかったんですが、デザイン家具の世界では普通の仕上げなので、自然とこんな風になりました」と小林さん。中に入れた食器やカトラリーが映えるだろうな、と楽しい想像ができます。

PREV NEXT 1 2 3

Recommend

TOP