リアルキッチン&インテリアの制作が佳境です。と言ってしまうと身もふたもないことはわかっている。
もろもろの事情で今年は遅れてしまうことがわかっていて、気持ちは焦っていた。
けれども取材に行ってたくさんの人に会うと、「この仕事」していてよかった!と思う。
(以下、写真は取材中のスナップから。1ヶ月後に発売のスニークピークです)
このコラムでお目にかかるみなさまは「リアルキッチン&インテリア」の私しか知らない人も多いかもしれないけれど、並行してデザインやカルチャー、ライフスタイルなど、たくさんのテーマを取材し、それぞれから得たエキスみたいなものが、私の中で溶け合い、各分野でアウトプットするテーマに深みを与えてくれる。
単純にこれを書いてくださいと、人物や企業にヒアリング、インタビューをして書くライティイング仕事は、実は意外と簡単だ。要約に近い仕事だから。事実を正しく聞き取ることが大切で、これは文章の基本となる。
「リアルキッチン&インテリア」の原稿やクロス記事、自分のコラム(著者原稿)は、ちょっと違う。多くの人の言葉、全く違う考え方、社会的な状況、具体的な情報、全く意外なところから彗星のように(本当に宇宙のかけらが飛んできたと思う)刺さってくるヒント。これを「出汁」というか「旨み」(海外で流行ってるUMAMIというヤツです、、滋味みたいな意味)をベースに文章を書いていかないと、何を書いていても、まさに味わいが出ないと思う。
そのために外に出る。学んでも学んでも学び足りない。でも時間は限られている。
そんな思いを抱えていたら、あるパーティであった年長の見識の深い方が、「僕もそうなんだよ、まだまだ学ぶことがあると毎日思ってる。でも時間と体力をどう配分するか。歳を重ねると、そこも考えないといけないのが難しいね」とおっしゃった。それは諦めるなという激励であり、また心と体の調和を促す言葉だった。
外ではついバタバタしてしまうけれど、誰かとふと会って、こんな彗星が私の前を流れていく。
その時、こういう一言を聞き逃さないこと。