●カラーコンセプトに高い評価
チエロ社はイタリア、ローマに近い街・チビテカステラーナに創業しました。多くの洗面ボウルメーカーと同じように、ここも元は食器を作っていた会社ですが、2000年にサニタリーの世界にデビュー。インテリアとパウダールームの関係にいち早く着目し、陶器のカラーコンセプトを新しく考え直したのがチエロでした。
イタリア独特の色の美意識。その思いは自然や気象、事象から色をインスピレーションして、「テッレ・ディ・チエロ」という16色のカラーバリエーションから成り立っています。そしてよくボウルの中央を見てください。排水目皿まできちんとカラーリングしています。こういう部分が“チエロらしさ”でもあります。
哲学は色の名前に現れています。いくつかご紹介しましょう。
ベージュともブラウンとも言えない独特のカラーの「アヴェーナ」はオート麦の穂の色をイメージ。「ブリナ」は霜をモチーフにしたブルーグレー。「ポルベレ」はグレーとスカイブルーを融合させた洗練されたブルー。「バサルト」は玄武岩のようなニュアンスのある黒です。「アガベ」は中南米のリュウゼツランのイメージ。発想の源は無限です。
パウダーピンクというよりも少しシックな「チプリア」というピンクは、白粉の意味ですが、これもとてもチエロらしい色だと思います。
洗面ボウルにレッグがついた「ファニチャースタイル」の洗面台もチエロが先駆けといっていいでしょう。軽快な印象で、室内にぴったりおさまります。
家具と洗面が融合した、これからの「インテリアパウダールーム」です。またカリム・ラシッドやクラウディオ・シルベストリンなどデザイナーを起用した製品もあり、家具のデザインのトレンドも十分に意識しています。