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Movie for hint of interior design

アイリーン・グレイとコルビジェの映画

2017.10.15 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●以下はプレスリリースから抜粋

【モダニズム華やかなりし時代、二人の天才建築家の惹かれながらも相克する関係を美しき映像で綴る極上のドラマ】

昨年、上野の国立西洋美術館が世界文化遺産登録されたことも記憶に新しい近代建築の巨匠ル・コルビュジエ。

彼には生涯で唯一、その才能を羨んだと言われる女性がいた。彼女の名はアイリーン・グレイ。2009 年にクリス ティーズで行われた『イヴ・サンローラン&ピエール・ベルジェ・コレクション 世紀のオークション』におい て史上最高額(約 28 億円)で落札された椅子を手掛けたことでも知られるアイルランド出身のデザイナー、建 築家だ。南仏の海辺に立つ彼女の別荘<E.1027>はモダニズム建築史上に残る傑作とされるが、そこは長くル・ コルビュジエの作とされ、アイリーンの存在は歴史の影に覆い隠されてきた。そこには光り輝く才能を発揮する 彼女に対する、ル・コルビュジエの密やかな嫉妬と欲望が絡まりあう、知られざる愛憎のドラマがあった。時代 を超え、後世に影響を与え続ける二人のアーティストの人生を、実際の建築や家具などを用いながら眩しい映像 美でつづった『ル・コルビュジエとアイリーン 追憶のヴィラ』。アイリーン・グレイを BBC の人気ドラマ「MISTRESS <ミストレス>」のオーラ・ブラディ、ル・コルビュジエを『インドシナ』のヴァンサン・ペレーズ、グレイの 恋人の一人で、当時フランスで名を馳せた歌手のダミアをアラニス・モリセットが演じている。

【物語】

長らく建築史から覆い隠されてきた「壁画事件」。幻の邸宅が辿った数奇な運命――。

1920 年代、のちの近代建築の巨匠ル・コルビュジエは、気鋭の家具デザイナーとして活躍していたアイリーン・ グレイに出会う。彼女は恋人である建築家兼評論家のジャン・バドヴィッチとコンビを組み、建築デビュー作で ある海辺のヴィラ<E.1027>を手掛けていた。陽光煌く南フランスのカップ・マルタンに完成したその家はル・ コルビュジエが提唱してきた「近代建築の 5 原則」を具現化し、モダニズムの記念碑といえる完成度の高い傑作 として生みだされていた。当初はアイリーンに惹かれ絶賛していたル・コルビュジエだが、賞賛の思いは次第に 嫉妬へと変化していく……。

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