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ambiente2018 01

今年のアンビエンテは考える場、学ぶ場に

2018.03.05 キッチンジャーナリスト 本間美紀
  • テーブルウェアやキッチンツールの買い方が変わる?

今年、大きくフィーチャーされていたのは、4号館にあるメイン通路の展示。ここに「ポイント・オブ・エクスペリエンス」という、未来のライフスタイルショップのあり方が体験型で示されました。将来のお店は買う場所ではなく、体験の場となるという提案です。

来店者は商品の情報を実物とスマートフォンで確認でき、その場でスマホから決済が出来ます。またお店にはモニター画面がはめ込まれたテーブルがあり、店頭からお皿を置くと、お勧めの他の食器やコーデしやすい製品が画像に映し出されて、リアルとバーチャルを使って商品を選ぶことができます。けれどもそこには、店側との会話があり、選ぶ楽しさを「体験」させます。

アンビエンテの統括マネージャーのニコレット・ナウマンさんは、この企画の意図を「大手のネットリテイラーの利便性が広まる世の中だけにしたくない。対話できる小さなショップのビジネスをサポートするため」と話します。デジタルの便利さと人とのつながりを強調します。

というのもアンビエンテで展示される商品の多くは、ストーリーを持ち高い品質を保つメーカーばかり。マスマーケットで安く早く取引される生活雑貨とは違います。店を育て、バイヤーをサポートすることも、アンビエンテの役割と考えているそうです。

企画にあたったのは、実際にデザインショップを運営する男性と、ITエンジニアである息子の親子タッグ。売り場のリアルを解決したデジタルソリューションは多くの人を集めていていました。地味な展示に見えますが、内容は濃く、今年アンビエンテがこれを打ち出してきたのは意味があるように思えました。

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