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Special Issue
TERAJIMA ARCHITECTS event

キッチンから家を考えたい!

2018.02.15 キッチンジャーナリスト 本間美紀

●設計と施工がつながる大切さ

テラジマアーキテクツでは同社の設計スタンスを知り抜いた職人集団「建心会」と連携して家づくりをします。定例会や安全パトロール、品質向上委員会を開き、チームワークで仕事をしています。

深澤「例えば小さな例をあげましょう。電気工事でコンセント一つに取り付けるにしても、施工と設計が通じてないと、図面通りに行うバラバラの単純作業です。でも設計の意図が通じていると、どうしてここにコンセントをつけるのか。キッチンのアイランドで、ハンドミキサーを使いたいから。それは家族みんなで料理を楽しむ家にしたいから。一つの作業も意味がつながってくる

本間「テラジマの設計意図を、普段からよく理解しているメンバーだからできることですね」

深澤「オーダーキッチンにしても、どうしてこの形、扉材を使いたいのか、それは依頼主の希望やお人柄はもちろん、リビングから見た時にこう見せたいから、窓はこの位置で、床材はこれ。イメージはこうですと伝える。オーダーは既成の素材がなく、建築空間に合わせた素材を探すから、こういった情報を大切に考えてくれるメンバーかどうかが大切です。だからタイムレスで上質な住まいとキッチンが実現できるんです

本間「特にキッチンはずっと設備工事、雑工事と呼ばれてきました。ここまで家の中で大きな存在をしめ、インテリアと一体になる時代には、住み手が求める生活イメージと設計と施工の思いがつながることで、住まいにはプラスアルファの何かが生まれるんですね」

深澤「当社の事例で説明しましょう。こちらのキッチンは壁側とアイランドに二つシンクがあり、冷蔵庫は給排水工事が必要なアイスディスペンサー付き。換気扇の位置、コンロのパワー。求める使い勝手と美しいデザインは、事前に技術的な準備があって実現します。出来た写真を見てしまえば、そうかと思いますが、まず現場には何もないので一緒に豊かに想像し、目的のために確実に手を動かしてくれるのは「建心会」の職人だからです」

このキッチンがまるで一つの建築。素材や色あわせ、設備の配置など、後付けではできないプラン。せっかくの新築なら夢のキッチンを実現したい。 キッチン製作:リネアタラーラ

 

深澤「スタートで何もなくて、そこから意見やヒアリング、コミュニケーションでものが積み上がっていく。やりながら人間は価値観も変わるし、刺激も受ける。そこに対して普遍的なところと、流動的なところもあり、設計としては臨機応変に対応しています。結果、設計に1年かかり、依頼主も僕たちと話すことで新しい価値観を持ったり、人生が変わったりすると、設計に変更があったりする。本来の住まいの目的に適うか。現場で気が変わったのではなく、本質的な変更があるから、現場で職人にも伝えられる。さらに職人と信頼があるからやってくれる

本間「住み手と設計、施工に信頼関係があれば、意味のある作業。でも施工と設計の信頼が断絶していたら、余計な仕事。キッチン一つでも設計と施工が連動していることのメリットがありますね」

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