Kitchen tool
ALESSI
あれっしぃ

緻密なステンレスの技術が実は出発点。

リチャード・サパーのエスプレッソマシン9090

ステファノ・ジョバンノーニのキャラクターもの

ステンレスからポップまで

日本でもキッチンウェアのブランドとして最も有名なひとつがアレッシィだろう。
カラフルな内装の東京・青山のアレッシィショップは、もはやランドマークにもなりつつある。
モダンでポップなキッチンウェアの印象が強いイタリアのブランドだが、
19世紀半ばから銅や真鍮、洋銀の手工芸洋食器をつくっていた家業が、現在のアレッシィのルーツ。

正しく美しい家庭用品から始まり、1930年代にはイタリアデザインの原型となる製品をつくり、
70年代以降はリチャード・サッパーやアキッレ・カスティリオーニと出会い、
キッチン用品の世界に、モダンデザインを取り込むようになった。

リチャード・サパーのエスプレッソマシン9090はそれまで正統派のテーブルウェアをつくっていたアレッシィにとって、初めてのキッチンツールだったという。

70年代には今なお知られる代表的なデザインが数多く生まれる。カラフルなキャラタクー系の商品も特徴的で、特に有名なのは、アレッサンドロ・メンディーニによる「アンナG」と呼ばれるおかっぱ頭の女性の形のワインオープナー。日本でも大人気だ。

その後もステファノ・ジョバンノーニのキャラクターものが登場して(写真のウサギの楊枝入れなど)、さらにマイケル・グレイブスのバードケトルなどもよく知られるようになり、日本ではアレッシィ=カラフルでポップ…というイメージも強くなった。

しかしその本質はやはり上質なステンレス製品の製造。プロの料理人に愛される鍋なども多くのシリーズをそろえている。特に「マミ」の鍋シリーズは世界で最も売れているアレッシイ製品のひとつで、底部の丸いフォルムは高いステンレス技術があってこそ、作れるプロダクツだという。

現在までにフィリップ・スタルク、マルセル・ワンダースなど約450名ものデザイナーを起用。デザイン学生の育成にも力を注ぐ。最近は逸品シリーズと定番品、カジュアルラインでシリーズを3つに分けている。2013年からはリビング小物もさらに充実し、キッチンから飛び出して暮らし全体に、アレッシィブランドが広がり始めている。

Check point

キャラクターものもかわいいけれど、もともとの強みであるステンレスを使った大人っぽいデザインにも注目。最近は特に鍋類が充実。

イタリア
設立 1921年
主な製品

鍋、キッチンウェア、テーブルウェアなど

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